恩寵の扉が開くまで

(5)あなたの中心はどこにある

{過去生をも踏まえた明晰で愛情溢れる答えに、たくさんの質問を抱えていた私のマインドも、さすがに力を失い静かになった。再び間をおいたフーマンは、これまでの話を体験的理解へと昇華させるため、私にエネルギー的に働きかけ始めた。}

フ:それでは、今、あなたはただ寛いでリラックスしていてごらん。そこで自然に坐っているように。

 ・・・ただ、在りなさい...

・・・ただ在るとはどういう事なのか、体験して...

フ:あなたの中心はどこにある?

キ:どこかここらあたりです。

{その頃はアジズの修業に専念していた為、私が在る(I AM)という感覚が力強い垂直なエネルギーの柱として、頭頂から背骨を通って地面を通り抜けていた。だから条件反射的に、自分の身体を上下に片手で示しながら垂直なエネルギーを指し示した。今から思うと、遍在するI AMという先程のフーマンの説明を全く理解していなかったようだ。}

フ:オーケー。

それをリラックスしてその中心を完全に手放してごらん。
ただ手放すのだ。
そして思考ナシの状態はどんなものか、ただ体験するように。

キ:思考ナシですか?

フ:イエス。ただ無思考でいなさい。

あなたの中にある沈黙と、ただ繋がるのだ。

そして、あなたが考えるまで実際にあるものはノーマインドである、思考がやってくるまではプレゼンス以外に何もないという事を実際に見てごらん。

あなたは、ただのプレゼンスだ。

そしてあなたの中心は、頭とか目の前とかに特定されていない。あなたの中心は、実際にはあなたの外にある。

そして、あなたはビーイングを体験するが、それがあなただ。
それはあなたのマインドとか集中とかとは関係がない。

あなたというものは、空だ。

思考が空、中心も空、そしてこの空こそがあなただ。

基本的にあなたに体験してもらいたい事は、ただ在るという事だ。
どんな事にも焦点を合わせず、キヨタカであろうとかプレゼンスでいようとかせずに、ただ在りなさい。

フ:あなたの中心は今どこにある?

{それまで中心と思い込んでいた垂直なエネルギーの柱を手放せと言われ、中心が完全にどこかへ飛んでしまった。}

キ:どこか広がりの中に、、、。

フ:どこかあなたの外側だね、その通りだ。

それを感じられるかな?

今、ただそれとともに止まるように...

そして、これの中にリラックスして...

あなたがその中にいるのではなく、、今へと広がるのだ。

内側には空がある。
思考やマインドはない。
ただのビーイングだ。

それは、あなたの体の中にはない。
ただ、あらゆる所に広がっている。

今はただそれに止まるように。
それになりなさい。

これがあなたのビーイングを体験する始まりで、それこそが本当のあなただ。
空っぽになって、ただ「今」、空でありなさい。

それはちょうど「今」の中に穏やかに死んで行く事のようだ。
キヨタカを手放して、ただこれにありなさい。

フ:それでは今、あなたのマインドはどこにある?

それとも、単なるビーイングの感覚だけかな?

キ:95%はノーマインドですが、その状態をチェックしているマインドが5%くらいあります。

フ:今、あなたは全てを明け渡す必要がある。

あなたがここに来た理由は、あなたのビーイングとノーマインドを目覚めさせる事にあるのだから...。

だから、ただあるがままでいてごらん。

すでに話したように、あなたは集中するためにマインドをかなり極端に使ってきた。
だから、この事にあなたは慣れ親しんでいない。

今、あなたは広がる必要がある。

マインドを手放しなさい。
手放すとは、キヨタカである全てを忘れる事だ。
すると徐々にあなたのビーイングが誕生し、それだけが残る。

キ:しかし、手放そうとしている人は誰なんです?
集中しようとしていた人と同じではありませんか?

フ:手放そうとするものは、恩寵の力であって、それがあなた自身の意志を通してやって来て、手放そうとする。
あなたが、キヨタカであろうとする意志を手放すのだ。

たとえあなたがステート オブ プレゼンスにいても、絶対状態にいても、その中であなたはキヨタカであり続けようとするマインドを持っている。

だから私が手放しなさいという時、あなた自身の穏やかな自由意志でもって、今私が与えようとしている状態へ、実際に溶けていくのだ。

ただ在るという状態、それがあなたのビーイングの目覚めだ。

だから、手放そうとしているのは自由意志と呼ばれているもので、その自由意志がマインドよりも深い所へと手放そうとするのだ。

恩寵が働かない限り、それは決して起こらない。

教師の恩寵と生徒の自由意志が協力し、それらが出逢うのだ。
そして、あなたの内側に新しい物事が生まれる。

...だから今は、何も考えるべきではない。

また何の質問もするべきではない。
なぜなら、ノーマインドの立場から、全く新しいレベルの理解があなたにやってくるからだ。

それは透明な私(ME)からやってくる。
今はただ考えないで、ただ全てを忘れなさい。

ただ「これ」を私に開かせなさい。

あなたは「これ」を受け取るために、何生にも渡り、長きに渡って待っていた。
あなたの努力の全ては、ただ「これ」に落ちていく事だ。

だから、ただ「これ」に在りなさい。

{実際には沈黙の時間がかなりのウェートを占め、時々思い起こさせる様にフーマンは私に語りかけた。}

...ただ手放すのだ。

マインドで理解する必要はない。

そしてただ手放すのだ。

するとより深い認識が、より深い理解がやってくる。
しかし、最初にあなたは手放す必要がある。
ただそれを落とすのだ。

フ:いま、あなたの中心はどこにある?

あなたはそれを見いだせないだろう?

キ:・・・・。

フ:あなたの中心はどこにある?

キヨタカ、中心はないのだ。

あなたの中心は、プレゼンスから存在全体の中へと広がった。
マインドが中心を作り出す。
マインドがないと、中心もない。

そして、今へと広がる。

だから、あなたが自分自身にあまりにも強くしがみついていると、これを実際には見つける事ができない。
しかし進化の次のステージとして、あなたのプレゼンスを手放す事があなたのワークだ。

実際には、プレゼンスはあらゆる所に遍在している事を感じ始める。

プレゼンスはあなたの廻り全体に内側も外側にもあるから、それを感じれるかどうか見るように。

そしてプレゼンスは実際のところ、あらゆる場所にある。

ただ手放すのだ。

落ちて行きなさい。

全てを忘れるのだ。

全ては、ただあなたのマインドの中にある。

あなたが手放すと、マインドは変容して戻ってくる。
それを新しいマインド(New Mind)
あるいは、真実のマインド(True Mind)と呼ぶ。

フ:あなたのセンターはどこにある?

キ:この質問に答えるためには、中心をここ(自分の身体を指す)へ戻さねばなりません。

フ:いや、この質問に答えるには「直接に見る」という事が必要であり、中心は必要ない。

トータルに今に存在するように。
実際には中心はない。

マインドが存在しない時、あなたがマインドを落とす時、中心はない。

マインドを引き戻すと、中心ができる。

ただマインドを落としなさい。

そしてノーマインドの立場から、中心はないという事を見なさい。

マインドを使う事すらなしに、たった今、直接に見る事は出来るかな?
プレゼンスがあらゆる所に遍在しているという事を...。

マインドを使わないでいると、あなたのビーイングの中に別の能力が目覚めて、それが物事を直接に知るようになる。

あなたのプレゼンスが、あらゆる所に遍在している事が分かるかな?

それがわかるかな?

キ:私があるから世界があるというように感じられます。

フ: その通り、それはまさに正しい。

この世界とあなたは両方繋がっている。

そしてもしあなたが落ちれば、この世界も落ちる。
過去が落ち、未来が落ち、時間が落ちる。

そして残るものは、ただの純粋意識であり、あなたのI AMという気づきのみだ。

それはキヨタカではない。

それは直接的認識であって、ただ「今」に存在する。

キ:私はずっとアジズの修業をしていて、私のI AMという感覚は、ちょうどこのようなんですが、、。

{自分の身体を貫く垂直なエネルギーの柱を指し示して、説明した。}

フ:最初のステージではその様だろう。

{アジズの下での修業の成果を、最初のステージと言われてショックを受けた。}

キ:最初のステージ、、ですか?

フ:そうだ。私の所へ来ると、I AMの感覚がシフトする。

あなたは、自分のIAMをここ(身体を指す)に感じている。
それは始まりに過ぎない。

キ:・・・・。(返す言葉が見つからない。)

フ:それからだんだんと進歩につれて、このI AMが広がってシフトする。

それは、あなたのI AMではない。

それはキヨタカのI AMではない。

あなたのいう、このI AM は実際には気づきの初期のステージだ。

これは、完全なI AMではない。
これがあなたの周囲全体に広がった時、それが真のI AMだ。

I AMのプレゼンスは、あらゆる所にある。

しかし探求の始まりとして、ステート オブ プレゼンスの確立を通っていく必要がある。

それはここ(身体を指す)であって、あなたの気づきはそれ程身体から離れないですむ。

その後で、あなたは今への広がりを体験するが、それがすなわちあなたのビーイングだ。

あなたのビーイングは、あらゆる所にある。
それを体験しなさい。
マインドが落ちそれを体験して始めて、ノーマインドのフィーリングがある。

それから、だんだんと統合が起こる。
それが起こると、あなたはそれを完全に体験し始める。

すると、それはあなたのI AMではなかったことが分かる。

それはキヨタカのI AMではなかった。

なにかとても違ったもので、非個人的なI AMだ。

それを、UNIVERSAL I AMと我々は呼んでいる。

あなたのまさに私(ME)がより透明になる。
あなたは、だんだん純粋なビーイングに存在するようになる。

あなたが修業してきたステート オブ プレゼンスのワークの果実を、私はあなたからもぎ取る。

そしてそれをより高い境地へと広がらせよう。

その為に、あなたはここへ来たのだ。
そのワークのためには、あなたのマインドの大部分を落とす必要がある。

すでに話したとおり、あなたの過去生でのワークは集中するワークだった。

「あなた」が、集中していた。

今、あなたは消え去って「今」へと広がっていく必要があり、それは今年中になされるべきだ。

そのワークを私はあなたと共に行う。
最初あなたのマインドはちょっと抵抗するだろう。

やがてあなたの中心がシフトして、中心というものがない状態になる。
そうしてあなたは、周囲全体に平和を見いだすようになる。

もう一度繰り返すが、あなたのI AMは内側にはない。

あなたが今を充分に体験すると、「今」はあなたの内側にはない事がわかる。
あなたの肉体の中には位置していないのだ。
ワークの第一段階は終了している。

あなたは、すべてのエネルギーを一カ所に集めた。
今、このエネルギーはゆっくりと全てに偏在するビーイングへと変容されなければならない。

だからあなたのプレゼンスは、だんだんとあなたの周囲全体へ溶けて広がるのを見てごらん。

特定の場所には感じなくなる。

そして、ただ在るというのはどういう感じなのか見てごらん。

あなたの内側で、いつもそうであるものは何か?

それはマインドよりも深い。

そして、純粋なビーイングの感覚として存在している。

それはマインドあるいはキヨタカの思考とは何の関係もなく、ただまさに存在している。
あなたの中にあってマインドや思考でないものは何か?

空になりなさい。

そしてだんだんとその空があなたのビーイングであり、純粋なビーイングとして存在全体へ広がる。

目を閉じて...

集中しないでただ在りなさい。

空になるように。

・・・ただ、在りなさい...

・・・ずっとずっと長い間、あなたはただノーマインドのスペースに寛ぐことを待っていた...

{・・・かなり長い間、沈黙が続いた・・・}

フ:プレゼンスはどこにある?

キ:あらゆる所に、、。

フ:マインドは?

キ:それほどありません。

フ:その通り。

ここへ来る前はたくさんのマインドがあっただろう。
でも今はそれほどでもない。

なぜだろう?

マインドが落ちると、全てが開き広がる。

あなたの広がりは突然始まる。
実際にキヨタカが開くという感じだ。

あなたが、UNIVIRSAL BEINGとなる。

魂/ビーイング/真実の自己 VS 人格/自我

そしてだんだんと、あなたはオショー(OSHO)と同じ場所で出逢う。
それをオーシャニック・コンシャスネス(大洋意識)と呼ぶ。

あなたは「ここ」にはいない。

あなたは実際には広がっていて、その広がりへとあなたが行きたがっている。

「あなた自身」からの自由だ。

未来でもう一度転生してやり直すという問題ではない。

本当の私という意味で完結させるのだ。

あなたは、ノーマインドのスペースへと広がる。

あなたは、そうであるものの全ての体験者となる。

あなたはこれを感じ始めている。

この事についてしばらく瞑想するように、そしてその微妙さを感じるように。

あなたは、今からノーマインドに開きはじめる。

それについて瞑想しノーマインドを感じ始めるように、そうすることでだんだんとビーイングへとシフトする。

だからこの道は最初集中から入るが、プレゼンスを確立させ統合させる事は、まだ初歩の段階に過ぎない。

その後で、進化の全く新しい次元が開いて行く。

あなたのまさしく私(ME)がワークされている。

「今」へ広がっていくという事だ。

キ:この広がりはハートを含みますか?

フ:イエス。ハートも含まれる。

キ:じゃ、ここ(額)、ここ(胸)、ここ(腹)に集中する必要はないですね。

フ:必要はない。

あなたはもうそこへシフトしたのだから、もう遅い。
あなたはただ、ビーングを体験すればよい。

キ:ダイレクトに体験するという事ですね?

フ:そうだ。空になる、空を体現するのだ。

あなたがここにいる間に、私はあなたを空へと導く必要がある。そして、ここを去る前にそれを統合するように。

ただ在りなさい。

集中しないように。

今あなたは私と坐っている。

あなたの中のどこにも実際には中心がない事を見てごらん。

ただビーイングの感覚だけがある。

そしてプレゼンスは、あらゆる所にある。

そうして、主体が穏やかに自ずと目覚め始める。

キヨタカが、主体に目覚めるのではない。

キヨタカがいない時、何かがそれ自身に目覚めるのだ。

真実の本当のI AM、あなたの本当の私(ME)が。

おだやかに、この事を徐々に感じて行くように。

しかし今はただ、あなたのプレゼンスがあらゆる所にある事を辛抱強く感じるように。

そしてだんだんマインドがやってこなくなり、そのことについて考えなくなり、手放して行く。

あらゆるところにプレゼンスがあり、思考がない。

プレゼンスはどこにある?

...プレゼンスはどこにある?

キ:あらゆる場所に、、。

{フーマンは満足そうに大きくうなずいて、初日のセッションを終わり始めた。}

フ:これが、我々のワークの始まりだ。

これが、次の新しい進化のステップだ。

プレゼンスの確立というものは、その前段階のものだ。
このステージで、私のワークとアジズは違う。

私は、マインドの変容について働きかけ、可能な限りそれを落とす事を助ける。

そして知性は残る。

ダイレクトな認識と洞察、そして鳥瞰的な気づき、絶対状態、ノーマインド、あなたの魂、そうしたものが全て一つになる。

そうしてあなたは全一性を直接的に体験する。

だから、あなたがハワイにいる間、ただ在りなさい。