恩寵の扉が開くまで 完結編

(4)新しい生き方

フ:それでは、また目を閉じて内側に入りなさい。

{再び目を閉じる事で、あたかも我が家へ帰ったかの様に何の努力もなしに「これ」に寛ぐ事ができた。そのままかなり長い時間が経過した後で、再びフーマンが語りかけた。}

フ:インドでは、「これ」は自己(Self)、自己実現(Self Realization)と呼ばれている。

この自己というものの実体は、意識と至福と光から成る。

あなたはそれを、瞑想を通して獲得するのではない。

あなたが自己を実現した時、あなたは既にそれを体験していた事を知る。

それは純粋な意識、純粋な休息、純粋な平和、純粋な至福だ。

それは境地(state)ではない。

それはまさに、あなたであるものの中心核の事だ。

「これ」を越えるものは何もない。

あなたがそれと繋がるたびに、あなたは明け渡し、融合する。

それはあなたのカルマ、マインドを浄化して、人生を変容させる。

それは全ての疑問を払拭する。

そして、あなたに完全なる悟りの味わいを与えてくれる。

そして、それは恩寵を通してのみ見出される。

何年も後で、あなたが完全に「これ」になりその中に明け渡したら、その時は「これ」があなたを「真実の乗り物」として使い始めるだろう。

やがて「これ」自身が、あなたを通して分かち合い始める。

しかし最初は、あなたがそれに溶け去り、明け渡す必要がある。

そして、いずれあなたが「これ」の体現者となる。

この出来事が起こらない限り、人間の生に価値はない。

この事が起こると、それは再誕生であり新しい始まりだ。

あなたにとっては、既に起こった事だ。

やがて、次第に新しい生き方が始まる。

複雑なマインドから解放され、重荷から解放された人生だ。

欲望や恐怖、思考、疑問から、もっともっと解放されるようになる。

あなたの内側の深い所から大いなる力が湧き起こり、それがあなたを支配するようになる。

あなたの中で、あなたの実存を所有している者が目覚めるのだ。

やがて正しい時、定められた時がやって来ると、あなたは完全に「これ」になる。

その時、あなたはそれを受け取った事に感謝の想いが溢れ出す。

そしてその感謝は、他の人々に対する慈悲となる。

他の人々を見ても、あなた自身と彼らとは何の違いもなく、全ては「これ」と同じだと思える様になる。

>>(5)ただこれで在る!